ステーキと焙煎カレーを主力商品としたふらんす亭。働き方改革も進み、プライベートと両立した働き方が実現。 一緒に会社を盛り上げていきましょう!
自分は外食の道を進もうと決心したのは、21歳の時でした。その時修就業先として真っ先に浮かんだのは私の出身地の佐世保にある「ふらんす亭」という一軒のレストランでした。
そこは、私が故郷を離れこれから東京に向かおうとした時、最後に立ち寄ったお店でしたが、入ってみると浪人生の私が一人で入るにはいささか場違いで高級なお店でした。
完璧な料理と温かいサービス
高級ワインがずらりと並び、銀製のナイフとフォークと真っ白なナプキンとともに各席にセットしてありました。「失敗した、店の選択を間違えた」と後悔している私の気持ちを察したのか、あまり目立たない席に案内して頂きました。そしてカレーライスだけをを注文した私に対して親切で実に優しい表情で対応してもらいました。
バターライスで食べるカレーもブルーチーズを使ったドレッシングもそれまで食べた物とは格が違う美味しさで、食事の最後には背の高いコック帽をかぶった料理長さんがわざわざ厨房から出てきて「いかがでしたか、お口に合いましたか」と目を細めながら柔らかい表情で話しかけてこられました。その後にサービスで出していただいたワインゼリーも爽やかで見事でした。
あの時のふらんす亭は、私のように間違えて飛び込んでしまったような客でもあたたかく受け入れ、完璧な料理と温かいサービスで幸せな時を過ごせたお店でした。
「ふらんす亭」の名を譲り受ける
それから4年後、今度は突然修行させて頂きたいと東京からスーツケース一個持って押し掛けた私を1年間だけの限定見習として受け入れて頂き、社長、料理長、先輩、同僚のみんなから応援されながらあっという間に夢のような修行の期間が過ぎていきました。
ある先輩は、それまで学んだ全ての料理のレシピをわざわざ手書きしたノートを私にくれました。
別の先輩は、カセットテープ8巻にわたって料理の説明を肉声で吹き込んでもらい、料理長は、誰にも見せたことのない自身のレシピ帳を特別にコピーさせてくださいました。
そして社長からは、「将来出す店の店名を決めていなかったら「ふらんす亭」という名前を使っていいよ」と言って名前をいただきました。